分かります、僕も失敗ばかりです。
しかも協力したいと思ってくれてる人もいてくれるのに、なぜかうまく協力してもらえなかったりするんです。
- 相手に働きかけたい時の声のかけ方が分かる
- 働きかける時に無意識にやってしまう、だめだめポイントが分かる
教会やお寺には、協力してくれる人たちがいる。
それは檀家さん・信者さんといった人たちのみならず、近所の人々や、町の人など多岐にわたる。
そういった方々に働きかけて、教えを広めたり、教会を切り盛りしたりするのが、教会のトップがすることの1つの役目だろう。
しかし、これがなかなか難しかったりする。
周囲に働きかけるといっても、どうやって頼んだらいいのかが分からない。
ちなみに僕もその1人だった。
しかし、今回紹介する本に出会い、頼むときの具体的な方法が分かった。
妙な言い方だが、人に頼むのが上手くなったのだ。
そして僕が上手くなっただけでなく、周囲の人もそれによって、自分の力を発揮しているように見えた。
そんな「人に働きかけるにはどうすればいいのか」という悩みについて、ここから順に見ていこう。
『人望が集まる人の考え方』をざっくり紹介
今回参考にするのは、レス・ギブリンが書いた『人望が集まる人の考え方』だ。
この本は、タイトルがタイトルだけに、買うのが非常に恥ずかしかった。
店員さんに「あ、こいつ人望ないんだ」と思われるんちゃうか。という謎の不安があった。
しかし、勇気を出して買った。仕方がない。
だって人望ないんだから、勉強しないといけない。
ここから、著者と内容を見ていこう。
レス・ギブリン(Les Giblin)
アメリカの心理カウンセラー。
本書の原書は1956年に刊行されて以来、半世紀にわたり不朽の名著として世界中でロングセラーとなっている。
全著作の累計発行部数は500万部をこえる。
本書の内容
自分が求めているものを手に入れつつ、しかも相手を満足させる技術を得たい人のために書かれた本。
よい人間関係のカギは、人間の習性を理解することだと語る著者が、具体的なノウハウを教えてくれている。
本書は14の章で構成されているのだが、今回はその中の第11章「相手の全面協力を得て成果を上げる方法」だけをピックアップして、まきのり的グッときたポイントを3つ紹介していく。
まきのりのグッときたポイント
ただお願いするのではなく、アドバイスを求める
まずは「人間の習性に関する基本的な原則」が紹介された箇所を引用しよう。
人間の習性に関する基本的な法則
人々は知恵を求められなければ、体力を100%発揮することが心理的にできない。
(中略)
経営に対する発言権が与えられず、提案すら許されていない労働者は、提案を奨励されている労働者ほど熱心に働かない。(『人望が集まる人の考え方』レス・ギブリン 186頁)
つまり、人間は「これを手伝ってください」というようなお願いされるよりも、「今、○○をしているのですが、うまくいかなくて困ってるんです。一緒に考えてもらえませんか?」と言われた方が全面的に協力してもらえるということだ。
「これを手伝ってください」
「悩んでいるので、一緒に考えてもらえまえんか」
相手は知力と体力の両方を働かせるように、お願いされないと、協力したくても100%協力することができないという習性があるのだ。
だから、ただ頼むのではなく、アイデアを求めるというのが肝心なポイントになる。
さらに次の項で紹介するグッときたポイントを見ると、具体的に何と言えばいいかが理解できる。
アドバイスの上手な求め方
人々は誠実な気持ちでアドバイスを求めると、喜んで協力してくれると、著者は語る。
以下、引用する。
「この問題について意見を聞かせてほしい」「あなたならどう解決するか教えてください」というと、相手は自分が信頼されていることを実感して親近感を抱く。(『人望が集まる人の考え方』レス・ギブリン 190頁)
ここは個人的にかなりグッときた。
というか、【お願いする=迷惑をかける】ことだと思っていたので、お願いをすることで親近感を抱くというのは、個人的には少し納得ができない部分でもあった。
しかし、「あなたならどうするか」という言葉を、実際に周囲の人に使い、こう思った。
相手にも喜んでもらえて、親近感もアップするわ。
具体的に、僕はまず仕事で実践してみた。
僕は林業を営んでいるのだが、山の中から木材を引き出す作業と言うのは、けっこう頭を使う。
そんな時、一緒に仕事する後輩に「今、切った木を道まで引き出すことができずに、悩んでいるんだけど、あなたならどうする?」
と聞いてみた。
すると、後輩も一緒になって考えてくれた。
その結果、いいアイデアがうまれて作業もスムーズに進んだ。
もともと後輩はめちゃくちゃ賢いので、アイデアもすぐ出してくれる。
ただ、指示を出すよりも、こちらのほうが断然良いと感じた。
僕は教会運営で悩んでることも、信者さんにぶっちゃけて、アイデアをもらうこともあります。
同情や承認を受けるために、悩みを打ち明けるのは間違い
ここまで「相手に協力を得る方法」を見てきたが、最後に1点注意することを紹介する。
それは「アドバイスを求めているように見えて、ただ承認・同情をしてほしいだけになっていないか」という点だ。
以下、引用する。
自分が正しいことを認めてほしいだけなら、アドバイスを求めてはいけない。同様に、同情してほしいだけなら、アドバイスを求めてはいけない。
そんな態度では相手がどんなにアドバイスをしても問題解決に役立たないし、はた迷惑なだけである。(『人望が集まる人の考え方』レス・ギブリン 194頁)
この点を注意しないと、人望が集まるどころか、嫌われることになりかねない。
まとめ
では、最後にまきのりがグッときたポイントをまとめていこう。
ただお願いするのではなく、アドバイスを求める
人間は「これを手伝ってください」とお願いされるよりも、「今、○○をしているのですが、上手くいかずに困っています。一緒に考えてもらえませんか?」と言われた方が全面的に協力してもらえる。
相手は知力と体力の両方を働かせるように、お願いされないと100%協力することができない。
アドバイスの上手な求め方
人々は誠実な気持ちでアドバイスを求めると、喜んで協力してくれる。
「あなたならどう解決するか教えてください」というと、相手は自分が信頼されていることを実感して親近感を抱く。
同情や承認を受けるために、悩みを打ち明けるのは間違い
「アドバイスを求めているように見えて、ただ承認・同情をしてほしいだけになっていないか」という点に注意する。
同情や承認をして欲しいだけの問いかけは、人望が集まるどころか、嫌われることになりかねない。
以上、「【周囲の人に頼ることができない教会の代表にオススメ】半世紀読みつがれている名著から学ぶ、相手の協力を得る方法」という話でした。
コメント