教会やお寺をはじめての人にも来やすい場所にしたいんだけど、なにをしていいのか分からないなぁ。
そんなあなたにオススメの本があります。
「開かれた教会」「開かれたお寺」という言葉を最近聞くようになりました。
僕自身も自分の担当している教会を開かれた教会にできたらいいなと思っています。
しかし、「開かれた教会って具体的にどんな教会?」と聞かれると答えられません。
なんとなくのイメージしかないんだよね。
今回はそんなときに是非とも読みたい一冊を紹介します。
- 周囲の人に来てもらえるような教会を目指したい
- 教会での生活が長すぎて、逆に改善点が見えてこない
- 開かれた教会にするための具体的な方法が知りたい
上記のようなことを考えているかたの参考になる記事です。
ではいきまっしょい。
本の紹介『もっと教会を行きやすくする本』
今回紹介するのは、八木谷涼子さんが書かれた『もっと教会を行きやすくする本』です。
本に関する情報
タイトル | もっと教会を行きやすくする本 |
著者 | 八木谷 涼子 |
出版社 | キリスト新聞社 |
発売日 | 2013/11/22 |
ページ数 | 96ページ |
この本をひと言でいうと…
一般の人が、安心して入れる教会にするための具体的な方法を教えてくれる本
とても具体的で、実践したい項目がたくさんあります!
名前:八木谷 涼子(やぎたに りょうこ)
1960年生まれ。
編書:『知って役に立つキリスト教大研究』(新潮OH!文庫)、『キリスト教歳時記』(平凡社新書)ほか
本について知っておきたいこと
読んだらすぐに役立つこと間違いなし!
本を読んで糧になったポイント3選
この本はキリスト教でしか必要としない情報もありましたが、他宗教の僕が見ても参考になる点が非常に多い本でした。
ここからは僕が読んで、ここは大切だな、勉強になったなと思うポイントを3つ紹介していきます。
はじめに結論をいうと以下の3つです。
- 外掲示板でその教会が分かる
- 礼拝に初めて来る人が知りたいこと
- 教会でインターネットを活用する
といった点です。
これから1つずつ解説していきます。
外掲示板でその教会が分かる
1つ目は「外掲示板でその教会が分かる」という点です。
初めて教会に来る人が、その教会を知るとき、外に出ている看板が重要なポイントとなります。
僕自身、なんとなくそうなんだろうなという認識はありましたが、著者の細かい掲示板への指摘をみて、「初めて来る人はここまで見ているのか」とびっくりしました。
以下、引用します。
教会の内側は、ある程度、外見で分かります。たとえば、
敷地の、舗装されていない部分は雑草だらけ。
傷んだ看板に、はがれかけた文字。
表示の一部がガムテープで決してあり、それがボロボロ。(中略)
こういう教会の礼拝に出てみると、信徒の姿がほとんどなかったり、定住教役者がいなかったり。ようするに、看板のことまで気を配る余裕がない状態にあるんですね。
八木谷涼子『もっと教会を行きやすくする本』キリスト新聞社 8頁
つまり……
初めて礼拝に来たいと思ってる人は、外の状態からその教会を判断する。
うちの教会も看板が汚れてきてるから、掃除が必要だな…。
そこまで見ているのかと身が引きしまる思いでした。
しかし、よく考えれば自分だって同じようなことをしています。
- あのラーメン屋さん、看板がしょぼくて味も微妙かも
- このコンビニ、めちゃくちゃでかい蜘蛛の巣はってるけど、大丈夫か?
- ここのスーパーの駐車場、草ボーボーだけど、経営状況悪いのかな。
など、外見で判断している部分があります。
そして、それは案外あたっていたりします。教会もまずは、誰しもに見える外側を大切にすることが大切だと学びました。
礼拝に初めて来る人が知りたいこと
2つ目は「礼拝に初めて来る人が知りたいこと」という部分です。
礼拝に初めて来た人は、いろいろな場面で戸惑います。
- そもそもどんな服装でいけばいいのか
- お布施・御供えはいくら必要なのか
- 礼拝の始まるどのくらい前にいけばいいのか
このような悩みがあるかと思います。
長く教会にいると、当たり前すぎて説明を忘れてることがあるなぁ。
この本にはそんな初めて来る人が悩むポイントがたくさん書いてあります。
その中でも僕が一番参考になったのは、「礼拝がいつ終わるか分からない」というところでした。以下、引用します。
新来者にとって、終了時間は重要な情報です。(中略)
終了時間がわからないことには、誰かとの待ち合わせ時間も決められません。(中略)
外掲示板や週報、ウェブサイトにそれが記してあるのを見ると、「これは新来者に親切だな」と感じます。
八木谷涼子『もっと教会を行きやすくする本』キリスト新聞社 56頁
礼拝の開始時間だけでなく、終了時間も表記する。
たしかに、終了時間って、うちの教会も書いてないわ。
こういう具体的なことを教えてもらえると、自分の教会にも反映しやすいので、非常に助かります。
個人的には完全に盲点でした。さっそくHPに表記します。
初めて教会に来る人の気持ちが、分かっている気になっていましたが、実際は全然わかっていなかったなとこの本を読んで反省しました。
教会でインターネットを活用する
僕がこの本を読んで1番役に立ったのは、教会とインターネットについて書いてある章です。
チェックリストやチェックポイントが表記してあり、ともかく具体的に実践できます。
また初めて教会に来る人は何が知りたいのかという部分も非常に参考になりました。以下、引用します。
教会を探している者がまず知りたいのは、「住所とアクセス方法」「礼拝時間」「問い合わせのできる電話番号かメールアドレス」、この3点です。
トップページを開いてすぐにこれらの基本情報が目に入るようにデザインされているサイトが、新来者(候補)にとっていちばんありがたいものです。
八木谷涼子『もっと教会を行きやすくする本』キリスト新聞社 66頁
初めて教会に来る人が知りたいこと
・住所とアクセス方法
・礼拝時間
・問い合わせのできる電話番号かメールアドレス
この3つを本書では、さらに「地図を分かりやすい載せ方」など細かい点まで教えてくれています。
こうした部分は、自分の教会でも即修正できます。
うちの教会では、アクセス方法を十分に明記していなかったので、明記しました。
まきのり的視点
この章では、この本を読んで思ったことを書きます。結論からいうと以下の2つです。
- サクッとHPを始めるならペライチというサービスがおすすめ
- 教会報のススメ
ではここから順に説明していきます。
サクッとHPを始めるならペライチというサービスがおすすめ
ホームページを作りたいけど、なんだか難しそう…。
そんなひとには「ペライチ」がオススメです。
僕も実際に使っています。
教会の情報を知りたい場合はホームページを見ることが増えてきています。しかし、うちの宗教ではまだまだホームページを作っていない教会もたくさんあります。
外注すると、ウン十万というお金かかったりするので、二の足を踏んでしまうようです。
そんな方にオススメなのが「ペライチ」というサービスです。
このサービスは、ペライチ(作成できるのが1枚限り)のサイトなら、無料で始められます。
詳細はペライチ公式ホームページよりご確認ください。
かなり感覚的に制作できるので、素人にも優しい作りになっています。
ぜひ一度自教会のホームページを作ってみてください。
教会報のススメ
2つ目は「教会報」に力を入れてみるということです。
僕は現在月に一度、『教会だより』を作成していますが、それが信徒さんにも地域の方にも好評をいただいています。(自分調べ)
詳しくは過去の記事をご覧ください。
この教会報があることで、コロナ禍でも信者さん方と共に信仰について考えることができたのではないかと感じました。
この本を読んだ人にオススメしたい関連書籍
この本を読んで、「面白かったな」「勉強になったな」という人に向けて、関連する本を紹介します。
先に本を挙げていきます。
以上の3冊です。
順に紹介していきます。
『お寺の教科書』
まずはじめに紹介するのは松本紹圭さんの『お寺の教科書』です。
今回紹介したのはキリスト教会の本でしたが、こちらはお寺関係の書籍です。
お寺を運営していく上で大切なことがふんだんに載っています。
僕は仏教でもキリスト教でもありませんが、宗教という意味では参考になる部分がたくさんあり、とても勉強になった1冊です。
『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』
2冊目は水野学さんの『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』です。
こちらはブランディングの本です。
水野学さんは、あの大人気ゆるキャラ「くまもん」の生みの親でもあります。
ほかにもドコモの「iD」や中山政七商店のロゴなどを作成されており、デザインのプロフェッショナルです。
その方が「今の時代にどうすれば長く売れ続けるか」を慶應義塾大学で講義し、その内容を書籍化してあります。
「見せ方」を学べる良書だと感じました。
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』
3冊目は森岡毅さんの『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』です。
こちらはマーケティングを学ぶことができる1冊です。
「マーケティングって何?」という超初心者である僕が読んでも分かるような内容です。
教会やお寺にマーケティングなんて必要なの?
と思われるかもしれませんが、個人的にはめちゃくちゃ必要だと感じています。
なぜなら教会をとりまく「資源(人・お金・モノ等)」が少なくなってきてるから。
その少なくなってきた資源を、どこに割り当てるかを考えるのがマーケティングの役目です。
「うちの教会、最近人もモノもお金も減って来たなぁ」と思う方は読んでみて下さい。
以上、「教会やお寺を開かれた場所にするための知恵がつまった本を紹介」という話でした!
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