『チーズはどこへ消えた』について簡単に紹介
2000年に発行されて、累計400万部売れているというモンスター本がある。
それが今回紹介する『チーズはどこへ消えた』だ。
皆さんも名前を聞いたことがあるのではないか。
この本のおすすめポイントが3つある。それは、
- ページ数が100ページにも満たなくてサクッと読める。
- なのに現代を生き抜くための金言がわんさか出てくる。
- さらに、物語形式で非常に読みやすい。読書があまり得意ではないという方にも手に取りやすい。
ということだ。
ではさっそく作者とあらすじをざっくりと紹介する。
スペンサー・ジョンソン
医学博士・心理学者
ハーバード・ビジネス・スクールの名誉会員
主な著書『1分間マネージャー』『頂はどこにある?』
あらすじ
登場人物は、ネズミのスニッフとスカリー、そして小人のヘムとホー。
この二匹と二人は迷路の中に住んでおり、毎日その中で、大好きなチーズを探していた。
そんなある日、2匹と2人は大量のチーズを発見する。大いに喜んだ小人たちは、毎日チーズをお腹いっぱい食べて、一日をのんびり暮らす。こうした日がかなり続き、二人の小人はその現状に慢心するようになる。
一方ネズミたちは、たくさんのチーズを食べつつも、今までと日課を変えなかった。毎日、何か変わったところはないかと調べ続けたのだ。
そんな2匹と2人に、突然事件が起きる。ある朝、大事にしていたチーズが消えてしまったのだ。
彼らはどうなってしまうのか。
ちなみにこの「チーズ」というのは、僕たちが人生で求めるものと置き換えられる。例えば仕事や家族や財産。安定などと言える。
この物語は、移り変わりの早い現代での、身の振り方を教えてくれる。
自分が今まで頼りにしていたものが急に無くなった時、どうしたらいいのか。そんなことを考えるヒントになるだろう。
これは教会運営にも当てはまることが多くあると思う。
ここからは数多く登場する金言の中から、まきのりが勝手にギュッと絞った教会運営にも役立ちそうな3つを紹介する。
ではいきまっしょい。
教会運営をする時に背中を押してくれる言葉3選
チーズが無くなった時のネズミたちの行動
チーズが無くなってしまった後、小人の二人は、チーズがあまりに自分たちにとって重要だったので、なかなか次の行動を起こすことができなかった。
小人たちは何日もチーズがあったあたりをウロウロするのだが、ネズミたちは違った。チーズが無くなった時、どうしたのか。
以下、引用する。
二匹は驚かなかった。置いてあるチーズが毎日、だんだん少なくなっているのに気づいていたので、いずれなくなるだろうと覚悟していた(中略)
状況が変わったのだ。だから自分たちも変わることにした。(中略)
新しいチーズを探しに出かけたのである。(『チーズはどこへ消えた』スペンサー・ジョンソン26頁)
僕はこのページを読んで、こう思った。
そう、時代の流れの中で状況がどんどん変わっているのにも関わらず、今の状況にしがみつく小人のヘムとホーに自分がそっくりだと感じた。
宗教離れ、過疎化、信者さんが高齢により教会に来られない等。
教会の信者さんがどんどん減っていく状況がある中、その状況を嘆くだけで、自分自身なにもできていないと反省した。
ネズミたちのように、普段からいずれこのような状況になるだろうと覚悟して、対策をうち必要があったのだ。
状況がどんどん変わっているのだから、僕自身も変わらないといけないのは、もうハッキリしている。
頭を後ろから冷凍マグロで叩かれたような感じがした。(なぜ冷凍マグロ?)
一応断っておくが、僕自身は信者さんのお布施に依存しているわけではない。
プロフィールにも少し書いたが、仕事をしながら教会を運営している。
では2選目の言葉にいきます。
恐怖に打ち勝つ
小人の2人は長い間、チーズがあった近くをウロウロしていた。しかしホーはいつまでもここにいても何も変わらないと自分を奮いたたせる。(ちなみにヘムは、まだウジウジしている)以下、引用する。
彼はいっそう不安になった。
本当に自分は迷路に入っていきたいのだろうか。彼は目の前の壁にある言葉を書きつけ、しばらく見つめた——もし恐怖がなかったら何をするだろう?(『チーズはどこへ消えた』スペンサー・ジョンソン41.42頁)
ここも良いシーンだ。
このままじゃヤバいと思った小人のホーが動き出す。
その姿に自分を重ね合わせた。
この「もし恐怖がなかったら何をするだろう」という言葉を、自分自身に投げかけたのだ。
具体的には言えないけれど、これが僕自身動いていくキッカケとなった。何を隠そうこのブログもまさにその一つと言える。
恐怖がなかったらやりたいこと。
もう答えは案外自分のなかにあったりする。
人って怖いから動けないだけで、どうすればいいのか分かっていることもあると思う。
未来を考える時に大事なこと
再びチーズを探しに迷路へと飛び出たホーが、過去を悔やむシーンがある。以下、引用する。
いまになってわかるのは、何が起きているのか注意して見ていたら、変化に備えていたら、あんなに驚くことはなかっただろうということだ。きっとスニッフとスカリーはそうしていたのだ。
これからはもっと注意しよう、と彼は思った。(『チーズはどこへ消えた』スペンサー・ジョンソン45頁)
ここでは、過去を悔いているが、未来を考える時に重要な視点だと思う。
常に自分の現状や未来を見据えておけば、ある程度未来がどうなるのかという予測がつく。
具体的なことをいうと、僕は親教会(親会社的な場所)にいる時に、「20年後、残る子教会(子会社のような親から派生した教会)は何カ所あるかをザッと計算してみた。
その教会に後継者がいるかという簡単な視点でのみ考えたが、それでもある程度の未来が見えた。
もちろんそれは心地のよい作業ではない。
しかし、だからと言って目をそらしていたら、ヘムとホーのような状態に陥ってしまうのは確かだ。
まず恐れを捨てて、一歩踏み出す。
そんな勇気が大事になると、この本を読んで感じたのだ。
以上、『チーズはどこへ消えた』から学ぶ、教会運営をする時に背中を押してくれる言葉3選でした。
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