【副業を考えている方にオススメ】教会に軸足を残しながら、別の道を探す方法「ライフピボット」を紹介

教会のひと
今のまま教会1本でやっていくのって不安だなぁ。
かといって、教会のつとめはやめたくはないし。

まきのり
そんなあなたに紹介したい副業のスタイルがあります。

世の中の流れが速くなり、未来がどうなっていくのか見通しを立てるのが難しくなってきた昨今。

そんな中でお寺や教会に勤めているかたの中にも、今後の生き方に不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。

僕は思いっきり不安を抱えています。
というか、現状としてすでに超絶不安定なのでしょうがありません。

現在とある宗教で教会の代表をしていますが、そこの教会は信徒さん(檀家さん)が3人という状態です。

もちろん居てくださるだけでもありがたいのですが、どうしても教会としてやっていくためには、必要な経費というものがかかります。

それらの費用は、どうしても自分で工面していくしかありません。

「いや、もうそれは教会として形をなしてないだろ」という声も聞こえてきそうです。

しかし僕は最大限の努力だけはしてみたいという思いから、現在の教会で未来を探っています。

と、大きなことを言っても、不安定なことには変わりがないので、僕は教会の代表という立場でありながら副業をしています。

結果的にいうと、これが今の自分にとって非常にプラスになっています。
お陰で僕自身に力がめちゃくちゃ付きました。

水が与えられない花が地中にものすごく根を張って強くなる。
そんな感じです。

今回は、教会やお寺でも実践できる「ライフピボット」という考え方を紹介します。

この「ライフピボット」なら、今の教会やお寺のつとめに軸足を残した状態で、別の生き方を模索できます。

教会やお寺のつとめは絶対にやりたいけど、金銭的な不安もあるという方にオススメです。

まきのり
ではいきまっしょい。

目次

参考にする本の紹介

今回紹介するのは、黒田悠介さんが書かれた『ライフピボット』です。

著者紹介

黒田悠介(くろだ ゆうすけ)

2008年東京大学文学部卒業。

その後、2社のベンチャー企業を経て2011年に企業。

2年弱で代表を交代。2012年にスローガン株式会社にジョイン。

2015年8月にフリーランスとして独立。

本書の内容

自分の経験やキャリアを活かし、新しい道を模索するための考え方・方法が書かれている。

ライフピボットについてざっくりと

ライフピボットという言葉になじみがないかと思いますので、順に説明していきます。

ライフピボットとは何か

まず、ライフピボットとは何かを本書より引用します。

ライフピボットとは、過去の経験による蓄積を足場にして、着実にキャリアへと一歩を踏み出す考え方です。

(黒田悠介『ライフピボット』インプレス 10頁)

僕たちの立場にあてはめると、現在つとめている教会やお寺で培った技術や人とのつながりを足場に、次のステップに踏み出すということです。

「ピボット」とはバスケットのピボットターンのイメージです。

軸足を支点にしてクルクル動きまわる、アレです。

後述しますが、黒田さんのいうライフピボットは、このピボットを繰り返してどんどんキャリアを変えていきます。

しかし今の軸足(教会・お寺)を大事にしたい方は、その場でのピボットターンをする方がいいのではないかというのが僕の考え方です。

これは次の項で、詳しく解説します。

実際に僕は今の軸足である教会の代表をやりながら、数々の副業にピボットを試みています。

なぜライフシフトではなくライフピボットなのか

以前『LIFESHIFT』を参考に、人間が100年生きることを見据えて、勉強と就職を繰り返す生き方も紹介しました。

あわせて読みたい
勇気をもって一歩踏み出したいと思っている教会経営者が読むべき3冊の本 【漠然とした不安を抱えるあなたに】 〝このままじゃヤバい〟 何がどうやばいのかは具体的には言えないが、漠然とした不安を抱えている教会経営者の方も多いのではない...

こちらの考え方もとても素晴らしいのですが、この記事を読んでくださっている多くの方が教会やお寺を切り盛りする代表の方だと思います。

そのような方が、今のつとめから離れるというのは、実際難しい場合が多いのではないでしょうか。

僕自身もその1人です。
しかし後ろ向きの理由ではなく、「受け継いできたものを、なんとか残したい」「ハッピーになる人を増やしたい」という前向きな気持ちです。

まきのり
後ろ向きな気持ちになることもあるけどね。

教会やお寺の代表の方には、軸足を今の場所に残しつつ、違うキャリアを探すというライフピボットをオススメします。

ライフピボットが必要な理由

では次にライフピボットが必要な理由を紹介します。以下、本書の引用です。

ライフスタイルを転換し続ける理由から考えてみましょう。一言でいえば、それは「①人生の長期化」「②ライフスタイルの短期化」「世界の変化の加速」が同時に起きているからです。

(黒田悠介『ライフピボット』インプレス 25頁)

なぜライフピボットが必要なのか

  1. 人生の長期化
  2. ライフスタイルの短期化
  3. 世界の変化の加速

つまり、人間の寿命は延びたけれど、所属する企業は倒産までのスピードが速くなる。

また、新しいものが次々に生まれて変化が加速する世界では、その流れに乗るために、自分自身も軽やかに生きることが大事ということです。

ライフピボットをするにはどうすればいいのか

この項は、かなり私見も交えながら解説していきます。
ライフピボットをするために大事なことは3つあると考えています。

  • 軸足を教会・お寺に残すという意識
  • 必要なのは勇気ではなく、状況を把握すること
  • 人的ネットワークの蓄積をすること

この3つです。順に説明していきます。

軸足を教会・お寺に残すという意識

まず、「軸足を教会・お寺に残すという意識」です。
これは参考にしている『ライフピボット』には載っていません。

教会やお寺を預かる僕たちは、ライフピボットといっても、軸足をどんどん変えて方向を転換するということは難しいことが多いです。

そこで軸足をその場に残した状態で、その場でクルクルまわる、まさにバスケットのピボットターンがオススメです。

今の場所を離れられなくてネガティブな気持ちになりそうですが、案外その方が上手くいくのではないかと思っています。

アダム・グラントの『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』にはこうかかれています。

「ある一つの分野でオリジナリティを発揮したいのであれば、その一つの分野以外のあらゆる分野で確実な行動をとって、感情の安定と社会的な安定を得ないことには、けっしてできない」のだ。

(中略)

つまり、ある分野において安心感があると、別の分野でオリジナリティを発揮する自由が生まれるというメリットを見逃しているのだ。
(アダム・グラント『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』三笠書房 44.45頁)

つまり、軸足を残して次の生き方を探す方が、上手くいく確率が高まるのです。

なぜなら「チャレンジ」するための「安定」した足場があることで、バランスがとれるからです。
何か大きな変化をするためには、それと同じくらい安定した状況を作ることが大切だといえます。

まきのり
まぁ僕の場合は、今の軸足(教会)のほうが金銭的にはグラグラなんだけど。

軸足をお寺や教会に残すという意識をもっておくと、安定感が生まれ、次のチャレンジが上手くいく確率が上がるのです。

必要なのは勇気ではなく、状況を把握すること

これも『ライフピボット』には書いていないことです。
ライフピボットするのに必要なのは「勇気」だと思われがちです。しかしそれは違うのではないかと思います。

『思考のコンパス』の中で山口周さんはこんなことを言われています。

僕は「勇気の問題に逃げない」ことが大事だと思っています。人と違うことをやる時、勇気がないという人がいます。

例えば目の前に2本の道があって、みんなはなんとなく右に行こうとしている。でも調べてみると、右の道は先の方で橋が落ちているらしい。左の道は眺めも良く、美味しいお団子屋さんもあるらしいとわかれば、みんながどうでも、迷わず左に行きますよね。それは勇気の問題ではない。

(山口周『思考のコンパス』PHPビジネス新書 150頁)

つまり、周囲の状況を調べてみることで、勇気とは関係なく、適切な行動ができるということです。

僕自身、新しい生き方を考えてそこに飛び込んでいくことは勇気がいるように思っていました。

しかしこれから教会に関わる人はどううつり変わるか、また自分が住んでいる町の人口がどのくらい減っているか。
などを考えると、勇気ではなく自然とやることが見えてきたのです。

1度自分の周囲の状況をゆっくり見つめなおす時間をもってみるのがいいかもしれません。

人的ネットワークの蓄積をすること

これは本書に書かれていることです。ここでは人的ネットワークに焦点を当てていますが、『ライフピボット』では3つの蓄積が大切だと述べられています。

  • 価値を提供できるスキルセット
    仕事を通じて蓄積するスキル。定期的な振り返りで把握しておくことが重要。(中略)
  • 広く多様な人的ネットワーク
    新しい情報や機械をもたらしてくれる、広く多様なネットワーク(中略)
  • 経験によるリアルな自己理解
    ライフピボットの道しるべ。定期的な振り返りで記録しておくことが重要

(黒田悠介『ライフピボット』インプレス 79頁)

3つの蓄積が大切だという文脈ですが、そのなかで僕が大事だと思った1ことをつを紹介します。
それが2番目の「広く多様な人的ネットワーク」です。

自らが情報発信をしたり、コミュニティに参加したりすることが、人的ネットワークを広げていく方法です。

実際僕が副業として行っている林業は、人からの紹介ではじめることになりました。スキルは全くなくても、普段からの信頼関係が双方にあり、「〇〇さんからの紹介なら受けます」ということで親方も受けてくださったようです。

以上が、ライフピボットが必要な理由です。

では最後に現在僕がチャレンジしているライフピボットを紹介します。

まきのりが実践している「ライフピボット」

僕は、今の信仰に非常に魅力を感じています。
また同時に新たな道を副業としてすることにも魅力を感じて、ピボットしまくっています。

まだ職業としては成立していないものもありますが、今後お金を稼ぐ1つの柱になればいいなと思っています。

具体的に僕は3つのピボットをしています。括弧内はそのキャリアに費やしている時間です。

  • 林業
  • ブログ
  • 茶道

実際に月にどの程度の時間を使って、どんなことしているのか紹介していきます。

林業

林業は、1か月のうち10日程度仕事しています。親方について教えてもらいながら木を切ったり、切った木を出荷したりしています。

非常に危険ですし、体力も使う仕事なのでオススメはしませんが、体力と知力はものすごくつきます。

知力に関しては「え、林業で知力?」と思われる方もいるかもしれませんが、山の傾斜や形は同じものが1つもありません。また木も同様に1本1本違います。

そうなると木を1本倒すのにも「目標とする方向に向かって倒すにはどうすればいいのか」を考えなければなりません。見た目以上に頭を使う仕事です。

ブログ

ブログは毎日、早朝の2時間程度作業しています。こちらはまだまだ収益はありませんが、先の楽しみということでコツコツやっています。

ただ、現在40ほどの記事を書きましたが、頭のなかの情報が整理されて、すっきりした感覚があります。

また、日頃の生活のなかでも「ん、これってブログの記事になりそう」といったアンテナが立つようになりました。

毎日の充実感が上がっているのは確かです。

茶道

茶道は月に1回です。こちらはまだ習っている最中ですが、60歳を越えたら自分で教室をやりたいと密かに練習中です。

しかし現在は教えてくださる先生がある場所から引っ越してしまったため、次に教えてくださる先生を探している最中です。

以上、僕が行っている3つのピボットです。

どれも自分に合っている部分があり、非常に魅力を感じています。

まきのりが新たな道にピポットする時に意識していること

ぼくがピポットする時に意識していることが2つあります。

それが

  • ほんの少しだけ自分に負荷をかけて成長する
  • 好きなことをやる

ということです。
こちらも、どういうことか説明していきます。

ほんの少しだけ自分に負荷をかけて成長する

まず、僕が意識しているのが、「ほんの少しだけ自分に負荷がかかるような成長できる仕事をする」ということです。

感覚的にいうと、毎日1パーセントずつ成長できるような負荷といったところでしょうか。

これは僕が林業を始める以前、別のバイトをしようとしていたときに尊敬する先輩から言われたことです。

頭を使わずに、時間の切り売りをするようなバイトや仕事ではなくて、ほんの少しでも成長できるような働き方ができる仕事を選んだほうがいいよ。」と言われました。

もちろん時間の切り売りをするような仕事が悪いわけではありません。例えばブログを始めたいときにはパソコンを買ったり、Wi-Fi環境を整えたりするのに、ある程度まとまったお金が必要になります。

そういうときにはバイトをして溜めるというのも1つの手だと思います。なかには「頭を使って考えるより、身体を動かす方が好き」という方もいるかもしれません。

ただ、「思考が停止」してしまうような仕事を長く続けるのは、やりがいを見出すのが難しいですし、楽しくないことが多いです。またそこで技術を習得するのが難しいので、次のピボットを探すのが困難になるということも考えられます。

自分に合った仕事をメリットとデメリットを考えながら選ぶことが大切だと思います。

負荷をかけて成長できる仕事

メリット
・成長を感じられて楽しい
・いつのまにか技術や能力が身についている
デメリット
・毎日の仕事が多少疲れる
・ブログなどの場合、安定した収入はない

時間の切り売りをする仕事

メリット
・金銭的な目標がある場合はそこに向かって稼ぐことができる
デメリット
・技術や能力が習得しにくい
・成長が感じにくい

林業にしてもブログや茶道にしても、毎日少しずつですが負荷をかけてやれる(というかやらざるを得ない)ので、自分の成長につながっています。

1日だけでは分かりませんが、数か月をふり返ると「あ、いつのまにかこんなことができるようになってる」と思うことがしょっちゅうあります。

皆さんもライフピボットする時のポイントにしてみてはいかがでしょうか。

好きなことをやる

やりたいことをやる。これはブログなどの収入がでるか全く分からない仕事を始めたときに、僕が感じたことです。

「ブログを始める」と決意したとき、生活のなかででブログを書く時間を確保しようと思ったら、今までやってきたことを、何かやめないといけませんでした。

これは結構苦しいことです。

僕は、「夜のお酒を飲みながらダラダラする時間」と「テレビを見る時間」を大幅に削りました。というか、そこしかメスを入れる時間が見当たらなかったのです。

子育て真っ最中ということもあり、夜に時間を確保するのがむずかしいので、娘と一緒に寝てしまって、朝4時に起きてブログを書く。そんな生活をしています。(寝過ごすことも多々あります)

これは、ブログを書くことが好きでなければできません。書くことと読むこと、また記事がたまっていくことが好きな僕にとって、ブログは最高でした。

そのあたりは別記事にまとめたので、良ければそちらをご覧ください。

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好きなことをやっているので、4カ月たったいまでも継続することができています。
皆さんもピボットするときには「好きなこと」を選んでみるのはどうでしょうか。

まとめ

今回は、教会やお寺に軸足を残しながら新しい道を探る方法を紹介しました。

参考にしたのは黒田悠介さんが書かれた『ライフピボット』です。

まとめ

〇ライフピボットとはなにか

お寺や教会の場合、現在つとめている教会やお寺で培った、技術や人とのつながりを足場に、次のステップに踏み出すということ。

〇なぜライフシフトではなくライフピボットなのか

今のつとめから離れるというのは実際難しい場合が多いので、軸足を残しながら新しいステップを探る必要がある。

〇ライフピボットをするにはどうすればいいのか

  • 軸足を教会・お寺に残すという意識
  • 必要なのは勇気ではなく、状況を把握すること
  • 人的ネットワークの蓄積をすること

〇まきのりが実践している「ライフピボット」

  • 林業
  • ブログ
  • 茶道

〇まきのりが新たな道にピポットする時に意識していること

  • ほんの少しだけ自分に負荷をかけて成長する
  • 好きなことをやる

今回ブログの中で紹介・引用した本はコチラです。
どれもオススメの本なので、良ければ手に取ってみてください。



以上、「【副業を考えている方にオススメ】教会に軸足を残しながら、別の道を探す方法「ライフピボット」を紹介」という話でした。

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