先日、こんなことがありました。
会議の場で【教会にいるリーダー層の「教え」への理解度が低くなっている】ということが問題になりました。
とあることがキッカケでこんな議題が挙がったのですが、それは割愛します。
最終的にそこで出た結論は【勉強会を開催する】というものでした。
これ自体を否定するつもりはありませんが、もっと良い答えも出たのではないかなと、後になって思いました。
今考えると、「応急処置」のような対応に思えてきます。
おそらくこれでは一時的な効果は出たとしても、根本的な解決にはならないような気がします。
皆さんの教会やお寺でもこのようなことはないでしょうか。
今回は、問題解決をする時に誰にでも役に立つ「思考の型」を紹介します。
つまり、「こんな手順で考えたら上手く問題解決ができる」という型です。
また、はじめに断っておきますが、信仰的な解決を求めるということも忘れてはいけないと僕は考えています。「教祖ならこんな時どうされるか」「教えをに照らして考えた時に、この問題はどうだろうか」という視点は非常に大切です。
その上で、別の視点も持っていてもいいのではないかという提案をしようかと思います。
次の章で参考にする本を紹介し、順に問題解決の「思考の型」を見ていきましょう。
参考にする本の紹介
今回参考にするのは、(株)OJTソリューションズの『トヨタの問題解決』です。
(株)OJTソリューションズ
※OJTとはOn the job Training の略
2002年4月、トヨタ自動車とリクルートグループによって設立されたコンサルティング会社。
本書の内容
あの「世界のTOYOTA」ではいかにして問題解決をしているのがが、まとめられた1冊。
では、次の章では「問題解決の8つのステップ」を紹介していきます。
問題解決の8ステップ
8ステップを紹介
トヨタでは問題を8つのステップに分けて、解決への糸口を辿っています。
以下、引用します。
- 問題を明確にする
- 現状を把握する
- 目標を設定する
- 真因を考え抜く
- 対策計画を立てる
- 対策を実施する
- 効果を確認する
- 成果を定着させる
((株)OJTソリューションズ『トヨタの問題解決』KADOKAWA 64頁)
この8つのステップを順番に考えていくと、真の問題解決に辿りつくということです。
まきのり、8ステップを使ってダイエットをしてみた
実際に僕はこの「トヨタの問題解決8ステップ」を使ってダイエットをしました。
どういうことか説明すると、
- 問題を明確にする
最近、太ってきた。体にも悪いし、見た目もなんだかおっさんっぽいから痩せたい。 - 現状を把握する
町が開催している健康診断へ行ってみる。血液検査の結果はやっぱり肥満気味。 - 目標を設定する
体重やコレステロール値などの検査の数字を正常範囲まで下げることを目標に設定する。 - 真因を考え抜く
この真因を考えるのが1番難しかった。最終的にたどり着いたのは運動不足というよりも食べすぎだと判断。 - 対策計画を立てる
今までと同じような暮らしをしているとどうしても食べ過ぎてしまうので、習慣をかえてみることに。ある本を参考にして、朝ごはんを抜いてみた。 - 対策を実施
ハードに動き回る予定のない時は、基本的に「朝ごはん抜き」にしてみた。
すると体も楽になってきたうえに、朝の時間も別のことに費やすことができて一石二鳥だと判明。 - 効果を確認する
約1年後の定期健診に行ってみると、数値はかなり改善されていた。
しかし、あともうちょっと届かないという数値もチラホラあることを確認。これはやっぱりお酒が原因だろうな。 - 成果を定着させる
朝ごはん抜きは定着。それ以降も徐々に痩せていることを実感。
これで将来は、シュッとした爽やか親父間違いなし。
というようにトヨタの8ステップをダイエットに当てはめてみたのです。
本の中にはもっと具体的なテクニックや考え方が載っているので、ぜひ読んでみてください。非常に参考になります。
1番難しかったのは「4.真因を考え抜く」こと
僕がダイエットを通してやってみて難しかったのは、4項目の「真因を考え抜く」ということでした。
これは本書では、
「なぜ」を5回繰り返せ
((株)OJTソリューションズ『トヨタの問題解決』KADOKAWA 64頁)
という言葉で紹介されています。
真因を探るポイント
「なぜ」を5回繰り返す
たとえば僕のダイエットの場合、問題となるテーマは
【最近太ってきた】です。これを5回の「なぜ」で真因を考えてみます。
①最近太ってきた
↓なぜ
②朝昼晩3食しっかり食べており、カロリーを摂取しすぎているから
↓なぜ
③妻が作ってくれたものはなんの躊躇もなくおいしく食べてしまうから
↓なぜ
④目の前に出されたものは食べないと残すことにから
↓なぜ
⑤朝昼晩と食べないといけなという固定観念があるから
↓なぜ
あれ?なんで3食食べないといけないんだろう?朝食抜いてみたらどうかな。
というような具合に真因にたどり着きました。
これは僕のやり方なので、トヨタさんのものと合っているか自信はありません。
詳しくは本書で確認してみてください。
教会やお寺にも応用できるトヨタの問題解決
さて、ここで話を1番はじめの話題に戻します。
会議の場で【教会にいるリーダー層の「教祖の教え」への理解度が低くなっている】ということが問題になったという、あの話題です。
最終的にそこで出た結論は【勉強会を開催する】というものだいう結論が出ました。
この答えはすでに何度か「なぜ」を繰り返して、真因を探ろうとしるように思うので、5回も「なぜ」を問う必要はないかもしれません。
しかし、もう少し掘り下げることができるのではないでしょうか。
くどくなるので、ここでは掘り下げず僕がたどり着いた真因をお伝えします。
【教組の教えへの理解が低くなってきた原因】それは【アウトプットの場がないから】だと思います。
多くの人が人前で話す機会があれば勉強もすると思います。(もちろん大前提として「教えを伝えたい」という気持ちがあればですが)
しかし、勉強する場はあっても、話す場所と言うのは僕が所属する教会に限れば、少ないのではないかと気がついたのです。
こうして「なぜ」を繰り返すことで、さまざまなことが見えてきました。
まとめ
さて、それでは最後に今回の記事の内容をまとめていきます。
今回は(株)OJTソリューションズの『トヨタの問題解決』を参考にして、「問題解決をするための思考の型」を学んでいきました。
具体的にこの問題解決は8ステップに分けて考えらえています。
問題解決への8ステップ
- 問題を明確にする
- 現状を把握する
- 目標を設定する
- 真因を考え抜く
- 対策計画を立てる
- 対策を実施する
- 効果を確認する
- 成果を定着させる
ポイント
真因を考えぬくには「なぜを5回繰り返す」
これは問題が起こった時にしておくと応用がきくので、覚えておいて損はないかと思います。よければ参考にしてください。
以上、「【お寺や教会のリーダー層にオススメ】トヨタに学ぶ、問題解決の8ステップ」でした。
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